MIDNIGHT SPECIAL (Blue Note) |
| - Jimmy Smith |
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Jimmy Smith (org) Stanley Turrentine (ts) Kenny Burrell (g) Donald Bailey (ds) 1960/04/25 |
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ジミー・スミスは、確かなテクニックに裏付けられたノリの良いプレイと、聴き手を圧倒するドライブ感を、常に平均点以上のレベルで発揮できるオルガンプレイヤーゆえ、彼のアルバムは正直、どれをとっても大きなハズレはない。 あとは、選曲や人選の差。 つまり聴き手の好み次第で、フェイヴァリットなアルバムが決まってくるのだと思う。 ちなみに、私の好みは、デビューしたての頃の吹き込み『アット・ジ・オーガン』の諸作や、この“ミッドナイト・ブルー”なテイスト漂う『ミッドナイト・スペシャル』。 なにしろ、共演者がケニー・バレル(g)に、スタンリー・タレンタイン(ts)という、『ミッドナイト・ブルー』な人選なので、ブルージーかつアーシーなムードに満たされる。 ちなみに『ミッドナイト・ブルー』とは、ブルーノートから出ているケニー・バレルのリーダー作のこと。バレルとタレンタインの絡みが、ブルージーな真夜中を演出する名盤だ。 だから、この2人の参加が、スミスの躍動感溢れるオルガンに“ミッドナイト・ブルー”なテイストが加味されるのだ。 彼らの参加によって醸し出されるムードは、スミスの他のアルバムでは求め得ないものだ。 スローでソウルフルな《ミッドナイト・スペシャル》。 ノリの良い《ア・サトル・ワン》は、《コンファメーション》のコード進行を借用したスミスのオリジナル。 パーカーの《コンファメーション》は、その魅力的なコード進行ゆえ、違うメロディがのっけられて演奏されることが多い。たとえば、ソニー・ロリンズの『ヴィレッジ・ヴァンガードの夜』の《ストライバーズ・ロウ》などが有名だ。 《ジャンピン・ザ・ブルース》は、ジェイ・マクシャンとチャーリー・パーカーのオリジナルで、演奏に勢いがあればあるほど映えるナンバー。 したがって、スミスのオルガンにはうってつけの曲だといえる。 ジェローム・カーンの名曲《ホワイ・ワズ・アイ・ボーン》。 ジャッキー・マクリーンの『4,5、&6』や、最近のロリンズもアルバムやライブで取り上げている。 両者の演奏は、タイトルに反するかのように明るく、前向きな演奏を楽しめるが、ジミー・スミスのバージョンは、気だるいスローテンポ。しみじみと味わい深いスミスのバッキングに、男の哀愁漂うタレンタインのブロウが素晴らしい。 このレコーディングがタレンタインのブルーノートの初レコーディングというのだから、恐れ入る。すでに酸いも甘いも噛み分けた貫禄ではないか。薄暗く紫煙の漂う地下のクラブで聴くような、スローで和みの旋律は、まさに真夜中に味わうスペシャルな演奏だ。 ラストの《ワン・オクロック・ジャンプ》は、カウントベイシー作曲のナンバー。ベイシー楽団のフィーリングが、そのままジミー・スミスに乗り移ったかのようなイキの良い演奏を楽しめる。 このアルバムはバレルとタレンタインの参加により、“ミッドナイト・ブルー”でアーシーなフィーリングに満ちていることは先述したとおりだが、カンザスシティのジャズナンバー《ジャンピン・ザ・ブルース》や、カンザス出身のベイシー楽団のナンバー《ワン・オクロック・ジャンプ》、さらに、カンザス出身のパーカーの曲のコードチェンジを用いた曲《ア・サトル・ワン》が選曲されていることをみるに、無意識に、あるいは意図的にカンザスを意識した選曲になっていることに気付く。 ジャケットでスミスがつかまっている列車の行き先は、もしかしたらカンザスシティなのかもしれない。 ブルーノート史上初、全米ポップ・チャート・ホット100入りを果たし、最高位28位までを記録した、文句なしにジミー・スミスの代表作だ。 |
| (2006/02/09) |
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