MODE FOR JOE (Blue Note) |
| - Joe Henderson |
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Joe Henderson (ts) Lee Morgan (tp) Bobby Hutcherson (vib) Ceder Walton (p) Ron Carter (b) Joe Chambers (ds) 1966/01/27 |
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ジャケットはモノトーンだが、中身はカラフルだ。 極彩色、サイケデリック、そういったニュアンスでのカラフルさではないが、様々な個性豊かな色彩が見事に溶け合って、なんとも形容しがたい色を生み出しているのだ。 なにせ、ブルーノートの花形メンバー勢揃い。 しかも、新主流派を牽引する実力派揃いな面子。 リー・モーガン、カーティス・フラー、シダー・ウォルトンといったジャズ・メッセンジャーズで鍛え上げられた俊英から、ボビー・ハッチャーソン、ロン・カーター、ジョー・チェンバースといった、新しいジャズの潮流(=新主流派)の担い手までが一同に会した、贅を尽くした顔ぶれが圧巻だ。 それだけに、一人一人の個性が強いがゆえに、ときとして演奏がまとまりのない散漫なものになってしまうのではないかという心配もあるが、それは、まったくの杞憂に過ぎない。 見事に、ジョーヘン(ジョー・ヘンダーソン)のアグレッシヴで曇った世界が築き上げられているのだ。 黒々とトグロを巻くような、ジョーヘン渾身のブロウと、演奏の熱さに拍車をかける、モーガンとフラーの肉厚なプレイ。 それとは相反するかのように、涼しげで硬質なボビー・ハッチャーソンのヴァイブが、カツ丼に添えられた梅干のように、ピリリと演奏のムードを引き締めている。 さらに、ロン・カーターの堅実ベースが演奏を支え、パワフルなジョー・チェンバースのドラミングが空間を揺さぶる。 ジャケットは地味だが、このアルバムには、とんでもない音と個性のぶつかり合いが封じ込められているのだ。 とくに、複雑怪奇な旋律ながらも、ハッチャーソンのバイヴの効果か、なぜかテーマが心地よい《ア・シェイド・オブ・ジェイド》で幕を開けるこのアルバム。 熱く、暑く、圧く、柔らかく、堅く、涼しく、重く…… これらすべての形容がピッタリと当て嵌まってしまうところが、個性豊かなジャズメンのプレイが見事に調和し溶け合っている証拠。 アンサンブルの一体感も見事だが、個人プレイにおいても突出したプレイがいくつも発見することが出来る。 とくに《カリビアン・ファイアー・ダンス》のリー・モーガンが凄まじい。惜しげもなく高音をヒットしまくるモーガンの迫力たるや…。 お間抜けですらあるテーマのこの曲に、なぜ、かくも熱くなる!?と心配してしまうぐらい、こんなにも燃え盛るモーガンは、滅多に聴けない。 《グランテッド》のシダー・ウォルトンのピアノソロも鬼気迫るものがある。ジョーヘンも全編に渡って、息の長いウネウネフレーズから、息の短い擬音のようなショートフレーズを幾何学的に積み重ねて、なにやら殺気だっている。 アンサンブルの一体感があるにもかかわらず、彼らは、互いに凌ぎを削り、命がけで渾身のプレイをしているのではないかと錯覚ししまうほど。 ジョーヘンのブルーノートにおけるラスト・アルバムは、かくのごとく凄まじいのだ。 不満、というほどではないが、唯一、こうしたらもっと面白くなるのでは? と思うのが、ドラムがトニー・ウイリアムスだったらどうなっていただろう?ということ。トニーの変幻自在なドラムが彼らを煽れば、もっととんでもない演奏になったのではないのだろうか?と思いを巡らせる私。 もちろん、ジョー・チェンバースのドラムも悪くはない。しかし、パワフルなぶん、一本調子な感じは否めない。 「ここで、トニーだったらどう叩くだろう?」 そんなことを考えながら、最近はこのアルバムを聴いています。 |
| (2006/02/14) |
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