|
|
|
#ザ・ベース道
ベース弾きの六割頭
〜於:心 構 え
|

|
私が尊敬する、第二次世界大戦中の撃墜王、故・坂井三郎氏の著書を読むと、その何冊かに「パイロットの六割頭」という言葉が出てくる。 人間は飛行機を一人で操縦して空へ上がると、地上にいるときの六割ぐらいに思考力、判断力、五感が低下するのだという。
本当に4割も低下するのかどうかは分からないが、それぐらいの覚悟で空に上がらないと、ちょっとしたうっかりミス、思い違い、早合点、思いこみなどが命にかかわるとのこと。 エンジンの調子の心配、計器の点検、刻々変わる機位の確認、自分の声さえまったく聴こえない騒音、燃料の残量への配慮、酸素の不足、孤独感、天候の変化などの要因に、気圧の低さも加わって、頭の働きが地上の六割ぐらいまでに低下してしまうのだそうだ。
実際、坂井氏は、九六艦戦に乗って、実用上昇限度の高度の9800メートルの上空で、地上から持ってきた簡単な算数の問題を解く実験をしてみたことがあるのだそうだ。 とにかく、人間は、カラダも神経もデリケートで、外的要因に変化があれば、発揮出来る実力にも著しく変化が生じるということは、以上の話からもよく分かることと思う。 ベース弾きにも同じことが言えるのではないだろうか?
ライブをやったことがある人は分かると思うが、だいたいが練習の時ほどはウマく行かないかったことの方が多いのではないだろうか?
しかし、残念ながら、それがアナタの実力です。
人に見られていると、やはり緊張するし、初めての会場だと勝手が分からずとまどうことも多いかもしれない。 そう、「ベース弾きの六割頭」だ。 もっとも、他のパートも六割頭になっている可能性も高いが。 だから、日常的に我々が心砕くべきことは、練習時の10と、人前での6,あるいは7の差を少しでも縮めることなのだ。 数をこなして場慣れするもよし、練習に練習を重ねて、10を12にも13にする努力をするもよし、気付いたことは、どんな些細なこともメモを取り、今後の課題にするもよし、とにかく、人前で実力を発揮できなければ意味は全くないことは肝に命じておこう。 どんな人間にも失敗はつきもの。大事なことは、同じ失敗は二度と繰り返さないことだ。
もし失敗したら失敗はライブ終了後に、すぐにメモを取るようにする。
戦闘機の戦闘は、少しのミスが命を奪う可能性もあるが、少なくとも、演奏中のミスで死ぬことはない。臆せずに、どんどんトライアル・アンド・エラーを繰り返そう。そして、ミスした箇所は徹底的に潰して次回に臨もう。 (記:2001/09/22) |
